
ル シャルムの商品は、基本的にオーダーを戴いてから、職人が1枚1枚丁寧にお作りしています。
今メインでパターンと縫製を担当してくれているのは、70代の超ベテランさん。
若い頃は大手アパレルメーカーに勤めていて、その後お直し屋さん、自分でデザイン・製作したものをショップに卸す、といった仕事をして来た方です。
今の時代は、ファストファッションではなくても、大量生産をしているので、いかに1枚に時間を掛けないか、手間を省くかで作られているものが多いです。
そんな中、ル シャルムはこの熟練縫製さんの拘りで手作業をしている箇所があります。
今日ご紹介するのは、
ロウ引き
ロウ引きとは、糸にロウを浸透させること。
そうすることで、糸の毛羽立ちを抑えたり、滑りを良くしたり、何と言っても強度を高めることが出来ます。
ロウにも種類があり、生地の素材によって使い分けるそうです。
過去の商品ですと、オールインワンやストライプパンツのこちらの部分↓
ポケット口の縫い止まりにロウ引きした糸を使い、手で閂止め(かんぬきどめ)をしています。
現在は専用のミシンも出ているそうです。
ミシンの場合は、もちろんロウ引きなどしません。
この秋冬は、新作スカートのボタン留めにもこの手法を使っています。
ボタンも最近ではほぼミシン・・・
ル シャルムの価格帯で、手作業はあり得ません。
小規模だからこそ出来ること。
お客様には伝わりづらい部分ですし、そこに拘らなくてもと思うかもしれません。
でも、長くお召し頂くための、長年服作りに携わってきた職人の拘りなのです。
私自身も、20年ほどファッションに関する仕事に携わってきて、品質の良し悪しは判断出来ますが、ブランドを立ち上げてから学ぶことは多いです。
そんな職人の手仕事を、是非ご覧下さい。